読書レビュー 「もったいない患者対応」
- 北北高次脳普及支援
- 2020年12月6日
- 読了時間: 2分
「外科医けいゆう」としてブログなどで活発にわかりやすい医療情報を発信されている山本健人先生の著書で、「もったいない患者対応」というタイトルです。
医師向けの本ですが、療法士などの医師以外の医療職にも患者さんとのコミュニケーションにおいて共通する部分も多いと思います。また、患者さんの立場からも医師はどう考えてこの質問をしてくるのか、話をするまでに裏でどんな準備をして臨んでいるのか、といったことが理解しやすいと思います。
少し内容を紹介します。 研修医の先生がことごとく患者さんへマズい対応をしてしまい、指導医の山本先生がどうすれば良かったのかをレビューする、という構成がメインです。 この研修医の先生、熱心なのですが一言足りなかったり余計だったりで、患者さんの怒りや不信を買ってしまいます。 ひるがえって、自分自身はどうだろう・・これはやったことがあるな、と胸に手を当てつつ読みたくなるような内容も1つや2つではありませんでした。。
例えば、薬の副作用など、わからないことを患者さんに聞かれた場合。 「記憶があやふやだけど多分こうだろう」と思ってすぐに答えたくなりますが、そこは一呼吸おいて、本やスマホで調べてから説明するようにすべきと述べられています。
以下に文中に書かれているポイントを列記します。 ・わからないことがあるのは当たり前 ・その場で調べても信用は落ちない ・誠実に対応することが一番大切
(P107-108)
「わからないことをわからないと知る」ことがまず第1歩目 「わからないことを恥ずかしがらないこと」が第2歩目 「わからないことを調べて知識にし、患者さんにフィードバックする」が第3歩目 なのかもしれませんね。
医師は誰しもプライドがあるためこの第2歩目でつまずくことがありそうですが、謙虚な姿勢を忘れないようにしようと改めて思いました。 また、この本は重要な部分にマーカーが引かれており、とても読みやすかったです。 通勤の電車内で、約2時間で読めました。 よろしければ、ぜひ読んでみてください!
引用:「もったいない患者対応」山本健人著 2020年 じほう

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